年末が近づくと、あと何をやればよいかを考えます。ただ、この時期に伸びる受験生を見ていると、何かを増やしたというより、いくつかをやめていることが多いように思います。
この記事では、年内に整理しておくと1月からの動きが軽くなる4つを挙げます。
結論:直前期の敵は、選択肢の多さ
残り時間が減るほど、判断の回数を減らしたほうが有利になります。何をやるか毎日迷っている状態は、それだけで時間と気力を消費します。
年内にやることは、増やす作業ではなく減らす作業です。減らした結果、1月からは「決まっていることをやるだけ」の状態に持ち込む。これが直前期にいちばん効きます。
1. 手を広げすぎた教材
複数の問題集を並行していると、どれも解き直しまで到達しません。1冊を2周した状態のほうが、3冊を1周ずつより確実に得点になります。
絞り方
- いま手をつけている教材を全部並べる
- 科目ごとに「入試まで使う1冊」を決める
- 残りは目に入らない場所へ片付ける(捨てなくてよい)
片付けるところまでやってください。視界にあると、それだけで「やらなきゃ」という負荷が残ります。
2. 夜型の生活
入試は朝から始まります。夜型のまま本番を迎えると、いちばん頭が働かない時間帯に、いちばん大事な試験を受けることになります。
戻し方は、一気にではなく1週間で30分ずつ前倒しです。直前に一気に戻そうとすると体調を崩します。年内から始めれば、間に合います。
| 時期 | 就寝時刻の目安 | やること |
|---|---|---|
| 12月前半 | 今より30分早く | まず寝る時刻だけ動かす |
| 12月後半 | さらに30分早く | 朝に勉強を1つ入れる |
| 1月 | 本番想定 | 試験開始時刻に頭が働く状態に |
3. 他人との比較
この時期、周囲の進み具合が気になります。ただ、比較から得られるのは焦りだけで、行動は変わりません。
比べるなら、他人ではなく2ヶ月前の自分にしてください。解けるようになった問題、短くなった解き直しの時間。こちらは実際に確認できますし、次にやることも決まります。
特に注意したいのが、模試の結果を友人と見せ合うことです。判定は受験校によって基準が違うため、比較しても意味がありません。
4. 情報の集めすぎ
直前期に必要な情報は、実はとても少ないものです。
- 志望校の募集要項(日程・持ち物・科目・配点)
- 自分の成績(模試の推移、過去問の得点)
この2つ以外の情報は、多くの場合、不安を増やすだけで行動を変えません。掲示板やSNSで見た「今年は難化する」といった話は、確認のしようがないうえ、対策も立てられません。
調べる時間があるなら、その分を解き直しに充てるほうが確実です。
やめなくてよいこと
逆に、この時期にやめないほうがよいものもあります。
- 適度な運動 — 体力と睡眠の質に効きます
- 短い休憩と気晴らし — 完全に断つと続きません
- 家族との会話 — 受験の話でなくてよいので、続けてください
保護者の方へ
年末は、親戚が集まる機会があります。悪気なく「志望校どこ?」「大丈夫なの?」と聞かれる場面が出てきます。
本人にとっては答えにくい質問です。可能であれば、事前に周囲へ一言伝えておくと、本人の負担がかなり減ります。小さなことのようですが、この時期の受験生にはよく効きます。
よくある質問
年内にやめたほうがよいことは何ですか。
手を広げすぎた教材、夜型の生活、他人との比較、そして情報の集めすぎです。いずれも直前期に判断を鈍らせ、時間を削る要因になります。
教材を絞ると不安になります。
不安になるのは自然ですが、複数の教材を並行すると、どれも解き直しまで到達しません。1冊を2周した状態のほうが、3冊を1周ずつより確実に得点になります。
夜型を朝型に戻すのはいつからですか。
年内から始めてください。1週間で30分ずつ前倒しするのが現実的です。直前に一気に戻そうとすると体調を崩し、いちばん大事な時期に力を出せません。
SNSや動画は完全にやめるべきですか。
完全にやめる必要はありませんが、時間と場所を決めてください。勉強中に手の届く範囲にあると、見ていない間も注意を奪われ続けます。
情報を集めるのはよいことではないのですか。
必要な情報は限られています。志望校の要項と、自分の成績。この2つ以外の情報は、多くの場合、不安を増やすだけで行動を変えません。
まとめ
- 直前期は増やすより減らす。判断の回数を減らすほど動きが軽くなる
- 教材は科目ごとに1冊へ。残りは視界から片付ける
- 夜型は1週間30分ずつ前倒し。年内から始める
- 比べるのは他人ではなく2ヶ月前の自分
- 必要な情報は募集要項と自分の成績だけ
何を残して何をやめるかの判断に迷われたら、使っている教材と模試の結果をお持ちのうえご相談ください。石井進学塾では、残り期間から逆算して優先順位を一緒に決めています。