入試前日になると、何をすればよいか分からなくなります。勉強すべきなのか、休むべきなのか。落ち着かないまま1日が過ぎることも珍しくありません。
結論からお伝えします。前日にやるべきなのは、勉強ではなく準備です。そして準備は、思っているより早く終わります。
結論:前日の勉強は、当日の点にほとんど影響しない
これまで数ヶ月から数年かけて積み上げてきたものが、前日の数時間で大きく変わることはありません。変わるとすれば、悪いほうにです。
新しい問題に手を出して解けなかったとき、その記憶を抱えて会場に向かうことになります。「まだできていないところがある」という状態で試験に臨むのは、大きな不利です。
だから前日にやるのは、すでにできることの確認だけで十分です。
前日にやること
| やること | 目安の時間 | ねらい |
|---|---|---|
| 持ち物をすべて鞄に入れる | 20分 | 当日の朝に判断を残さない |
| 着ていく服を出す | 5分 | 調整できる重ね着に |
| 経路と出発時刻の確認 | 10分 | 乗り換えと所要時間を紙に書く |
| 覚えたことの見返し | 60分程度 | できるものだけ。新しいものはやらない |
| 翌朝に見るもの1つを決める | 5分 | 朝に迷わない |
合計しても2時間ほどです。残りの時間は、休んでいて構いません。それが前日の正しい使い方です。
前日にやってよい勉強
- これまで解いた問題のうち、できるようになったものを見返す
- 英単語や用語など、覚えている確認
- 過去問の、自分が正解した問題の解き方をなぞる
共通しているのは、「できる」を確認する作業だという点です。前日は、自信を減らさないことが最優先です。
眠れないときの考え方
前日に眠れない受験生は多くいます。ここで知っておいてほしいことがあります。
前日に眠れなくても、当日の力は出ます。試験当日は緊張で交感神経が働くため、眠気は思うほど出ません。実際に、ほとんど眠れなかったと言いながら結果を出す生徒を毎年見ています。
問題は、眠れないこと自体より「眠れなかったから駄目だ」と考えてしまうことです。横になって目を閉じているだけでも体は休まります。それで十分です。
やってはいけないのは、眠れないまま起き上がってスマホを見ることです。光を浴びると、さらに眠りにくくなります。
当日の朝
- 試験開始の3時間前を目安に起きる — 頭が働くまでに時間がかかります
- 朝食は必ずとる — 食べ慣れたものを、いつもの量で
- 見返すのは前日に決めた1つだけ — 迷う時間を作らない
- 時間に余裕をもって出る — 遅れる心配は、それだけで消耗します
保護者の方へ
前日、何か特別なことをしてあげたくなると思います。ただ、普段どおりが最善です。
特別な食事や、改まった激励は、「明日は特別な日だ」という意識を強めます。それは本人の緊張を高めるほうに働きます。
やるとしたら、持ち物の確認を一緒にすること。そして当日の朝は「いってらっしゃい」で送り出すこと。それで十分です。
よくある質問
入試前日は勉強したほうがよいですか。
軽い確認程度にとどめてください。前日に新しいことを詰め込んでも当日には出ませんし、できない箇所が見つかると不安だけが残ります。すでに覚えたものを見返すほうが安心につながります。
前日は早く寝たほうがよいですか。
普段より極端に早く寝ると、かえって眠れません。いつもより30分ほど早い程度が現実的です。大事なのは前日1日ではなく、それまでの数週間の生活リズムです。
前日に会場の下見はしたほうがよいですか。
経路に不安がある場合は有効です。ただし当日と同じ時間帯に動く必要はありません。乗り換えと所要時間が確認できれば十分です。
当日の朝、何時に起きればよいですか。
試験開始の3時間前を目安に起きると、頭が働く状態で臨めます。ただし普段の起床時刻から大きくずらさないでください。数週間前から少しずつ寄せておくのが理想です。
前日に緊張して何も手につきません。
手につかなくて構いません。前日にできることは、もう準備の確認だけです。持ち物をそろえ、経路を確認したら、あとは休んでください。
まとめ
- 前日にやるのは勉強ではなく準備。2時間ほどで終わる
- 新しいことはやらない。できることの確認だけにする
- 眠れなくても当日の力は出る。目を閉じているだけで体は休まる
- 当日は試験開始の3時間前を目安に起き、朝食を必ずとる
- 家庭は普段どおりに。特別扱いは緊張を高める
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