冬休みは、夏休みの3分の1ほどしかありません。しかも年末年始の行事が重なります。夏と同じ感覚で計画を立てると、まず崩れます。
この記事では、限られた14日間をどう配分するか、1日の型をどう作るか、崩れたときにどう戻すかを順に整理します。
結論:冬は「積む」より「そろえる」期間
夏休みは40日近くあるので、抜けた単元を入れ直す時間が取れます。冬休みにその発想を持ち込むと、どれも中途半端に終わります。
冬にやるべきなのは、これまでにやったものを、出せる状態にそろえることです。新しい知識を増やすより、すでに一度やった内容の精度を上げる。地味ですが、入試までの残り期間を考えると、こちらのほうが得点に直結します。
具体的には、解き直し、過去問の復習、間違えた問題の再確認。すべて「もう一度やる」作業です。
14日間の配分
まず、勉強できない日を先に決めます。大晦日、元日、家族の予定がある日。これを計画に組み込まずに立てた計画は、必ず崩れます。
| 期間 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 前半(〜12/30頃) | 解き直し中心。2学期に間違えた問題を潰す | 1日4〜6時間 |
| 年末年始(12/31〜1/2頃) | やらない日として確保。やるなら暗記もの30分だけ | 0〜1時間 |
| 後半(1/3〜) | 過去問と時間を計った演習。学校再開へ体を戻す | 1日5〜7時間 |
後半に演習を置くのは、学校が始まる前に「試験を受ける状態」に戻しておくためです。年始にだらけたまま登校日を迎えると、1月の立ち上がりが遅れます。
1日の型(例)
長期休みで最初に崩れるのは、起きる時刻です。ここが崩れると全部が後ろにずれます。
- 午前は固定枠(9:00〜12:00)— いちばん頭が働く時間に、いちばん重い科目を置く
- 昼食・休憩
- 午後は可変枠(14:00〜17:00)— 予定が入ったらここを削る
- 夕食
- 夜は軽い枠(20:00〜21:30)— 暗記もの、解き直しの確認
大事なのは、削る場所を決めておくことです。予定が入ったとき、どこを削るか決まっていないと、その日全体をやめてしまいます。
やらないほうがよいこと
- 新しい問題集を買う — 14日で仕上がりません。途中で止まると自信を失います
- 全科目を毎日 — 1日に触るのは2〜3科目までに絞ってください
- 徹夜や極端な長時間 — 翌日以降が丸ごと潰れます
- 1日の計画を分単位で作る — 崩れたときに立て直せません
崩れたときの戻し方
3日も経てば、たいてい計画は崩れます。これは失敗ではなく、想定内です。
崩れたときにやってはいけないのが、計画そのものを作り直すことです。作り直しに1日使い、その日も進みません。
代わりに、その日にやることだけを1行決めてください。「今日は数学の解き直し、42〜48ページ」。それだけです。翌日また1行決める。これを繰り返すうちに、自然とリズムが戻ります。
学年別に、冬に置くもの
| 学年 | 冬休みの重点 |
|---|---|
| 中学3年生 | 2学期までの解き直しと過去問。新しい単元には手を広げない |
| 高校3年生 | 過去問と、間違えた問題の再確認。生活リズムを本番の時間割に寄せる |
| 中学1・2年生 | 2学期の復習。特に数学と英語のつまずきを冬のうちに戻す |
| 高校1・2年生 | 評定に効く科目の立て直し。受験学年になってからでは戻せない |
保護者の方へ
冬休みは、家族が家にいる時間が長くなります。それ自体はよいことですが、受験生にとっては生活のリズムが乱れやすい期間でもあります。
効くのは、食事の時刻を安定させることです。朝食の時刻が決まっていると、起きる時刻が決まります。起きる時刻が決まると、午前の勉強が動き出します。声をかけるより、この順番のほうが確実です。
そして、年末年始に勉強していない姿を見ても、あらかじめ「やらない日」と決めていたなら、そのままにしてあげてください。休むと決めた日に休めることも、長い受験期間を走り切るための力です。
よくある質問
冬休みは1日何時間勉強すべきですか。
時間数より、毎日同じ時間帯に机に向かえるかどうかが重要です。年末年始は予定が入るため、長時間を前提にすると崩れます。午前を固定枠にして、午後以降を可変にする形が現実的です。
冬休みに新しい問題集を買うべきですか。
基本的には不要です。14日間で新しい教材を仕上げることは難しく、途中で止まると達成感が残りません。今持っている教材の解き直しに充てるほうが得点につながります。
年末年始で予定が入る日はどうすればよいですか。
あらかじめ「やらない日」として計画に組み込んでください。予定を無視した計画は必ず崩れ、崩れた瞬間に全体をあきらめてしまいます。最初から2〜3日は空けておくと安全です。
冬休み明けにすぐ模試や実力テストがあります。
直前に詰め込むより、冬休み中に解き直しを進めておくほうが結果に出ます。テスト前日は新しい問題に手を出さず、間違えた問題の確認に絞ってください。
計画が3日で崩れました。立て直せますか。
立て直せます。崩れたときは計画をやり直すのではなく、その日の分だけを決めてください。全体を作り直そうとすると、それ自体で1日が終わります。
まとめ
- 冬は積む期間ではなく、やったことを出せる状態にそろえる期間
- やらない日を先に決めてから計画を立てる
- 午前を固定枠、午後を可変枠にして、削る場所を決めておく
- 新しい教材は買わない。1日に触る科目は2〜3まで
- 崩れたら計画を作り直さず、その日の1行だけ決める
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