公立高校を受験する場合、入試当日の点数と並んで、学校の成績(調査書の評定)が合否に関わります。そして2学期は、1年のなかで評価の材料がもっとも多く集まる学期です。
ところが「内申を上げる=定期テストで点を取る」と考えて、そこだけに全力を注いでしまうご家庭は少なくありません。実際には、テストの点は評価材料の一部です。この記事では、テスト以外で差がつくところを具体的に整理します。
この記事の内容
結論:評定は複数の材料から決まる
評定をつけるとき、先生が見ているのはテストの点だけではありません。提出物、授業中の取り組み、小テストの積み重ね、実技科目では作品や実演。科目によって重みは違いますが、ひとつの要素だけで決まることはまずありません。
ここで大事なのは、それぞれの科目で何がどれくらい評価されるかが、学期のはじめに配られる資料に書かれているという点です。学校や年度によって扱いは異なりますので、まずはお子さんが持っている評価基準の資料を、一度いっしょに見てみてください。思っていた重みと違うことがよくあります。
なぜ2学期が重要なのか
授業日数が多く、材料が多い
2学期は3学期制の中でもっとも長い学期です。定期テストの回数、提出物の数、小テストの機会が多く、それだけ評価に影響する場面が増えます。逆に言えば、挽回の機会も多い学期です。
進路決定に使われる時期と重なる
中学3年生の場合、進路の面談や出願に向けた判断がこの時期に行われます。2学期の成績が、その判断材料として扱われる場面が出てきます。志望校の相談を具体的に進めるうえでも、この学期の成績は意味を持ちます。
「出した」と「評価される出し方」は違う
提出物でいちばん多いのは、出してはいるのに評価が伸びないというケースです。差がつくのは、たいてい次のところです。
期限内に出しているか
遅れて出したものは、同じ内容でも扱いが変わることがあります。締め切りの管理そのものが評価の対象になっている場合もあります。
間違えたところが直してあるか
空欄のまま、あるいは答えを赤で写しただけの状態になっていないか確認してください。直した跡があるかどうかは、開いた瞬間に分かります。
やり直した跡が見えるか
考えた形跡は、答えが合っているかとは別に評価されます。途中式を消さずに残す、間違えた問題に印をつけて後日もう一度解く。この2つだけで印象は変わります。
提出物チェックリスト
| 確認すること | よくない状態 | 望ましい状態 |
|---|---|---|
| 提出時期 | 期限後に出している | 期限内、できれば前日までに |
| 間違えた問題 | 赤で答えを写しただけ | 印をつけ、後日もう一度解いた跡がある |
| 途中式 | 消してある、書いていない | 残してある |
| 空欄 | 分からない問題は空欄 | 途中まででも書いてある |
授業中に見られている行動
「授業態度」と聞くと、まじめに座っていることだと受け取られがちですが、評価されているのはもう少し具体的な行動です。
- 問題を解く時間に、実際に手が動いているか
- 指示された作業に取りかかるまでが速いか
- 分からないときに質問できているか
- グループでの活動に参加しているか
特に質問に行けるかどうかは大きな差になります。質問をすると、先生の側に「この生徒はここでつまずいている」という情報が残ります。それは評価にも、その後の指導にも影響します。
いま間に合うこと、間に合わないこと
2学期の途中からでも間に合うのは、提出物の質と小テストです。どちらもこれから先の分で挽回できます。
一方、すでに終わった単元のテストは戻せません。ですから「取り返す」より「これ以上落とさない」に切り替えるほうが、結果的に評定は安定します。焦って全科目を立て直そうとすると、どれも中途半端に終わります。
優先順位のつけ方
- 評価基準の資料を見て、提出物の比重が大きい科目を特定する
- その科目の未提出・不十分な提出物がないか確認する
- 次の定期テストまでに、小テストで確実に点を取る
- いちばん評定が低い科目を1つだけ選び、そこに時間を寄せる
保護者の方へ
内申の話は、家庭で切り出すと責める形になりやすいテーマです。「提出物ちゃんと出してるの?」は、ほぼ確実に会話が終わります。
代わりに、評価基準の資料を一緒に開いて「これ、どの科目がいちばん厳しそう?」と聞いてみてください。本人に判断させる形にすると話が続きます。そして多くの場合、本人はどの科目が危ないかを分かっています。
よくある質問
内申点はテストの点だけで決まりますか。
決まりません。定期テストの点に加えて、提出物、授業中の取り組み、小テスト、実技科目では作品や実演なども評価の材料になります。科目ごとの重みは学期はじめに配られる評価基準の資料に示されていますので、まずはそれを確認してください。
2学期の内申が重要と言われるのはなぜですか。
2学期は授業日数が多く、定期テストや提出物など評価の材料がもっとも多く集まる学期だからです。中学3年生の場合、進路決定に用いられる成績にも影響します。
提出物は出しているのに評価が上がりません。何が足りないのでしょうか。
期限内に出しているか、間違えた箇所を直してあるか、やり直した跡が見えるかを確認してください。提出したかどうかより、どう提出したかで差がつきます。
授業態度は、具体的に何を見られていますか。
挙手の回数だけではありません。問題を解く時間に手が動いているか、指示された作業に取りかかるまでが速いか、分からないときに質問できているかといった行動が見られています。
2学期の途中からでも内申は上げられますか。
提出物の質と小テストは、これから先の分で挽回できます。すでに終わった定期テストは戻せないため、「取り返す」より「これ以上落とさない」に切り替えるほうが、結果的に評定は安定します。
まとめ
- 評定はテストの点だけでなく、提出物・授業中の行動・小テストなど複数の材料で決まる
- 科目ごとの重みは学校配布の評価基準資料に書かれている。まずそれを開く
- 提出物は「出したか」より「どう出したか」で差がつく
- 2学期途中からでも、提出物の質と小テストは挽回できる
- 全科目ではなく、評定の低い1科目に時間を寄せる
2学期の成績で気になることがあれば、通知表と評価基準の資料をお持ちのうえ、お気軽にご相談ください。石井進学塾では定期テスト対策と並行して、提出物の出し方や優先する科目の決め方もお伝えしています。