夏が近づくと、夏期講習の案内が届きます。受けるべきか、どのくらい取るべきか。毎年多くのご家庭が迷われます。
この記事は、塾を運営している側が書いています。その立場で、できるだけ正直に書きます。夏期講習は、受ければ成果が出るというものではありません。
この記事の内容
結論:目的が決まっていないなら、まだ申し込まない
いちばん多い失敗が、「夏だから何か受けたほうがいい気がする」という理由で申し込むことです。
この状態で受けると、授業には出席するものの、何が埋まったのか分からないまま夏が終わります。時間も費用も使ったのに、手応えが残りません。
申し込む前に、埋めたい単元を具体的に挙げてみてください。挙げられないなら、まずそこからです。
申し込む前に決める3つ
1. 埋めたい単元
1学期の答案から探せます。「数学の一次関数」「英語の不定詞」のように、単元名で挙げられる状態にしてください。「数学全体」では、講習を選べません。
2. 講習でやること、自分でやること
すべてを講習に任せることはできません。講習で扱うのはきっかけであり、できるようになるのは自分で解いたときです。
だから、講習の内容と自習の内容を分けて考えてください。
3. 講習以外の時間の使い方
これがいちばん抜けやすいところです。講習の予定だけ埋めて、残りの時間を決めていないと、そこが空白になります。
講習と自習の時間は、少なくとも同じくらい必要です。3時間の講習を受けたら、3時間の自習が要ると考えてください。
取りすぎのほうが多い
| 講習の量 | 起きること |
|---|---|
| 取りすぎ | 自分で解く時間が減る。受けただけで終わる |
| 適量 | 講習で扱い、自習で定着させる循環ができる |
| 取らない | 自分で決めて実行できるなら問題ない。できないと空白になる |
意外に思われるかもしれませんが、失敗の多くは「取りすぎ」で起きます。授業を受けている時間は、勉強した気持ちにはなりますが、自分で解く時間が削られています。
受けなくてもよい場合
次の条件がそろっているなら、講習を取らずに自習で進める判断も十分に成立します。
- やるべき単元が自分で決められている
- 1日の型があり、実行できている
- 分からないときに聞ける相手がいる
3つ目が意外と重要です。分からないまま止まる時間が長いと、そこで夏が終わります。
受けたほうがよい場合
- 何をやればよいか、自分では判断がつかない
- 一人だと手が止まってしまう
- 生活のリズムが作れず、家では進まない
- 質問できる相手が身近にいない
講習の価値は、教えてもらえることだけではありません。決まった時間に机に向かう枠が外から与えられることも、大きな役割です。
部活と重なる場合
無理な日程を組まないでください。体力が持たず、講習も部活も中途半端になります。
通える範囲に絞るか、講習を減らして自習の時間を確保するか。どちらでも構いませんが、実行できる形にすることが優先です。
保護者の方へ
講習は費用がかかるため、保護者が判断されることが多くなります。ただ、本人が目的を説明できない状態で申し込むと、通うこと自体が義務になります。
申し込む前に、「何を埋めたくて受けるの?」と一度聞いてみてください。答えられるなら、その講習は機能します。答えられないなら、まずそこを一緒に決めるほうが先です。
そして、たくさん取ることが熱心さの証ではありません。取った講習を消化できる量かどうかで判断してください。
よくある質問
夏期講習は受けたほうがよいですか。
目的が明確なら有効です。埋めたい単元が具体的に挙げられない状態で申し込むと、受けただけで終わることがあります。まず何を埋めたいかを決めてください。
講習をたくさん取れば成績は上がりますか。
上がるとは限りません。講習の時間が増えるほど、自分で解く時間が減ります。授業を受けることと、できるようになることは別です。
講習以外の時間はどう使えばよいですか。
講習で扱った内容の解き直しに充ててください。授業を受けた直後に自分で解かないと、定着しません。講習と自習の時間は、少なくとも同じくらい必要です。
部活が忙しくて講習に通えません。
通える範囲で絞るか、講習を取らずに自習で進める判断もあります。無理な日程を組むと、体力が持たず両方が中途半端になります。
講習を受けなくても大丈夫ですか。
何をやるかが自分で決められていて、実行できるなら問題ありません。判断に迷う場合や、一人だと手が止まる場合には、講習の枠が助けになります。
まとめ
- 目的が決まっていないなら、まだ申し込まない
- 埋めたい単元を、単元名で挙げられる状態にする
- 講習と自習の時間は、少なくとも同じくらい必要
- 失敗の多くは「取りすぎ」で起きる
- 自分で決めて実行できるなら、取らない判断もある
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何を埋めるべきか決まらないときは、1学期の答案をお持ちのうえご相談ください。三重県松阪市の石井進学塾では、まず答案から必要な範囲を確認したうえでお話ししています。