学期中は、授業が毎日進みます。つまずいた場所を探して戻る時間は、ほとんど取れません。気づいたときには、抜けを抱えたまま次の単元に入っています。
夏休みは、その抜けを探して埋められる年に一度の期間です。この記事では、探し方の手順を整理します。
この記事の内容
結論:夏の初日に、2〜3時間かけて棚卸しをする
夏休みに入ってすぐ問題を解き始めたくなりますが、先に「どこをやるか」を決めるほうが結果的に速く進みます。
棚卸しにかかるのは2〜3時間です。この2〜3時間で、残り40日の使い方が決まります。
棚卸しの手順
1. 1学期の答案をすべて並べる
定期テスト、実力テスト、模試。返却されたものを机に並べてください。この時点で、落としている単元の傾向が見えることがあります。
2. 落とした問題に印をつける
点数は見なくて構いません。間違えた問題だけに印をつけます。数が多くても気にしないでください。
3. 単元ごとに数える
印のついた問題を、単元ごとに分けて数えます。数が多い単元が、抜けている場所です。
4. 教科書の例題で確認する
その単元の教科書を開き、例題を解いてみてください。手が止まるなら、そこが本当の戻り先です。解けるなら、演習不足だけの問題です。
5. 3つに絞る
見つかった抜けのうち、3つを選びます。基準は次のとおりです。
優先順位のつけ方
| 優先 | 単元の性質 | 例 |
|---|---|---|
| 最優先 | その先すべての土台になる | 数学の計算・式変形、英語の文の型と動詞 |
| 次点 | 2学期の内容に直結する | 1学期の続きになる単元 |
| その次 | 配点が大きい | 入試や定期テストでの比重が高い分野 |
| 後回し | 独立していて、後からでも埋められる | 暗記中心の分野、応用問題 |
苦手だからという理由だけで選ばないでください。苦手でも、その先に影響しない単元は後回しで構いません。
「わかるけど解けない」と「わからない」を分ける
この2つは、対処がまったく違います。
- 解説を読んで理解できる → 演習不足。同じ単元の問題を解けば解決します
- 解説を読んでも分からない → さらに前の単元に戻る必要があります
後者を演習で解決しようとすると、いくら解いても定着しません。戻る勇気が必要な場面です。
棚卸しの結果を紙に残す
見つけた3つの単元を、紙に書いて机に貼っておいてください。
夏休みの途中で「今日は何をやろう」と迷ったとき、この紙を見れば決まります。迷う時間をなくすのが目的です。
2学期以降に効くこと
棚卸しの記録は、夏が終わってからも使えます。
- 2学期に同じ単元が出たとき、埋めた記録が自信になります
- 次の長期休みに、また同じ手順で棚卸しができます
- 受験学年になったとき、どこに戻ればよいかが分かります
保護者の方へ
棚卸しは、答案を並べる作業から始まります。ここは手伝える部分です。1学期の答案がどこにあるか分からない、という状態はよくあります。
そして、印のついた問題が多くても、それを見て反応しないでください。抜けが多く見つかったということは、それだけ棚卸しがうまくいったということです。
見つかった抜けは、これから埋められます。見つからないまま2学期に入るほうが問題です。
よくある質問
苦手な単元がどこか分かりません。
答案と教科書の例題で探せます。1学期の答案で落とした問題、教科書の各章の例題で手が止まる箇所。この2つを照らし合わせると、抜けの位置が見えます。
棚卸しにはどのくらい時間がかかりますか。
2〜3時間で終わります。夏休みの初日にやってしまうと、その後の40日の使い方が決まります。
苦手が多すぎて優先順位がつけられません。
次の学年や次の単元の土台になるものを優先してください。数学の計算・式変形、英語の文の型。ここが抜けていると、その先すべてに影響します。
苦手科目を全部つぶせますか。
夏休みでも全部は難しいので、3つに絞ってください。3つを確実に埋めるほうが、10個に手をつけて全部中途半端になるより成果が出ます。
棚卸しは毎年やるべきですか。
長期休みごとにやると効果的です。特に夏は時間が取れるため、1年で最も棚卸しに適した時期です。
まとめ
- 学期中は探して戻る時間が取れない。夏が唯一の機会
- 初日に2〜3時間かけて棚卸しをすると、40日の使い方が決まる
- 答案の間違いを単元ごとに数え、教科書の例題で確認する
- 3つに絞る。土台になる単元を優先し、苦手だからでは選ばない
- 「わかるけど解けない」と「わからない」は対処が違う
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どこに戻るべきか判断がつかないときは、1学期の答案をお持ちのうえご相談ください。三重県松阪市の石井進学塾では、答案から抜けの位置を特定してお伝えしています。