学年末になると「1年を振り返りましょう」と言われます。ただ、多くの場合それは反省会になり、気まずい時間が過ぎて終わりということが少なくありません。
この記事では、来年に効く振り返りとは何を残す作業なのかを整理します。
結論:振り返りは反省ではなく、記録
「もっとやればよかった」は、来年の行動を変えません。誰でもそう思いますし、思ったところで次に何をするかが決まらないからです。
必要なのは事実の記録です。いつ成績が動いたか。何をしていた時期に伸びたか。どの月に崩れたか。これらは1年経つと必ず忘れます。そして忘れるから、来年も同じ場所でつまずきます。
記録するとよい5つ
1. 定期テストの推移
点数と順位を科目ごとに並べます。上下の理由まで書く必要はありません。並べるだけで、傾向が見えます。
2. 伸びた時期と、そのときやっていたこと
これがいちばん価値があります。うまくいったやり方は再現できるからです。「解き直しを毎日やっていた」「朝に30分だけやっていた」など、具体的に書いてください。
3. 崩れた時期と、そのときの生活
成績が落ちた月は、たいてい生活が先に崩れています。行事があった、体調を崩した、夜更かしが続いた。原因が分かれば、来年は予防できます。
4. 提出物・授業の状況
評定に関わる部分です。出せていなかった時期があるなら、なぜ出せなかったのかまで書いておくと、来年の対策になります。
5. 使った教材と、その結果
やり切った教材と、途中で止まった教材を分けます。途中で止まった理由が分かると、来年の教材選びが変わります。
1枚にまとめる
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 成績の推移 | 定期テストの点数を科目ごとに並べる |
| いちばん伸びた時期 | いつ/そのとき何をしていたか |
| いちばん崩れた時期 | いつ/何があったか |
| 続いた習慣 | 1年通して続けられたこと |
| 来年こうする | 3つまで。多いと実行されない |
紙1枚に収めてください。長い振り返りは、読み返されません。
「来年こうする」は3つまで
改善点をたくさん挙げると、ひとつも実行されません。3つに絞ってください。しかも、行動として書ける形にします。
- × もっと計画的にやる → 何をするか分からない
- ◯ 毎週日曜に、翌週にやることを書き出す
- × 提出物をちゃんと出す → 具体性がない
- ◯ 出された日のうちに、最初の1ページだけやる
振り返りをやる時期
学年末テストが返却され、通知表が出たあとが適切です。材料がそろってからのほうが、印象ではなく事実で振り返れます。
時間は30分から1時間で十分です。長くやると反省会になり、来年もやろうとは思わなくなります。
保護者の方へ
一緒にやる場合、保護者は聞き役に回ってください。本人が書いて、保護者が「その月は何があった?」と事実を引き出す。この役割分担がうまくいきます。
やってはいけないのは、保護者が改善点を挙げることです。指摘された改善点は実行されません。本人が自分で書いたものだけが、来年の行動になります。
そして、伸びた時期については十分に認めてあげてください。振り返りが「できなかったことを数える時間」になると、来年は誰もやりたがりません。
よくある質問
1年の振り返りは何をすればよいですか。
反省ではなく記録です。定期テストの推移、うまくいった勉強のやり方、崩れた時期とその原因を書き出してください。感想ではなく、事実を残すことが目的です。
振り返りはいつやるとよいですか。
学年末テストが返却され、通知表が出たあとです。材料がそろってから行うと、印象ではなく事実で振り返れます。
成績以外に何を見ればよいですか。
勉強が続いた時期と崩れた時期、そのときの生活リズムです。成績が落ちた月は、たいてい生活が先に崩れています。
子どもと一緒にやるべきですか。
本人が主体でやるほうが残ります。保護者は聞き役に回り、「その月は何があった?」と事実を引き出す役割が有効です。
振り返りにどのくらい時間をかけますか。
30分から1時間で十分です。長くやると反省会になり、続きません。1枚の紙に収まる分量が適切です。
まとめ
- 振り返りは反省ではなく、事実の記録
- 伸びた時期に何をしていたかが、いちばん価値のある記録
- 成績が落ちた月は、生活が先に崩れていることが多い
- 紙1枚に収める。長いものは読み返されない
- 「来年こうする」は3つまで。行動として書く
1年の結果をどう次に活かすか迷われたら、通知表とテストをお持ちのうえご相談ください。石井進学塾では、記録から来年の優先順位を一緒に組み立てています。